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大好きな能楽鑑賞から料理まで、日常さまざまの記録
by ginsuisen
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国立能楽堂25周年記念企画 大原御幸
9月13日(土曜日) 13時開演
国立能楽堂25周年記念企画2日目は宝生流の日。
近藤乾之助さんの大原御幸が見たくて、行ってきました。
またまた暑い土曜日、9月というのになかなか涼しくなりません。

臣下(森さん)が登場し、後白河院が建礼門院を訪ねることになったと知らせます。
シテツレ2人登場。作り物の幕がはずされ、シテが登場。
うつむき加減で、すでにこの世のものではない虚ろな表情。
地謡の「賎(しず)が爪木の斧の音 賎が爪木の斧の音~雨原憲が枢とも、湿ふ袖の涙かな、湿ふ袖の涙かな」がシオルシテの横顔とともに、静寂とした、大原の里深い寂光院を感じさせます。あー、可憐なシテ。もう生きているだけでせいいっぱいなのが感じられます。
山へ蕨を取りに行く、シテとツレ大納言の局(小倉伸二郎)。残るはツレ阿部内待(金井雄資)。
橋掛かりをいくシテ・・あー、もうお辛い様子で、すり足ではなくトコトコ歩き、それだけに長い山道を感じます。その間の囃し方のヨー、ウオー、ヨー、ウオーが長く長く響いていました。
往年の美しいすり足を知っているだけにちょっと悲しかったです。

さあ、このあとは、ワキの閑さんが登場です。威厳ありますねー。万里小路中納言という役。本来の平家物語にはない役だそうですが、このワキの存在が後白河院の声の出し方を決めると
以前、六郎さんが言っていました。
この日の後白河院は田崎さん。ウーン。なんだかなー、ウーンでした。威厳は全部閑さんがもっていってしまった感じ。というか、この方、私は苦手意識で見てしまうので、ごめんなさい。
ヒヒ親父の後白河院の役には似合わなかったような気がします。やはり師匠方の乾之助先生を支える人が宝生にはいないのかなー。金井さんのほうがよかったのではないかしらんとおもってしまったけど。

後シテ、山から戻ってきてからの表情は、あー、私のところに訪ねてくださったのですね。
なつかしさとうれしさが半分、混ざったような雰囲気でした。
今までの建礼門院の中で、一番、可憐で、物悲しく、一人生き残った身をどうしていいかわかならないというのがひしひしと感じられました。
杖と花かごを持って立つ姿は小刻みに震えている姿、最後の見送り場面で、藁屋の柱に捕まり、ヨヨとしおれている姿・・哀れでした。

建礼門院をどう表現するか、ただ仏門に祈る身となり高潔な存在となった女性として、
六道を語らせる非道な後白河院を突っぱねる姿も好きですが、
この日の乾之助さんのように、
生き長らえる辛さに堪えかねて過ごす身として、後白河院を舅としてなつかしく思う
やわな女もなかなかよかったです。

このあとの狂言蜘蛛盗人(和泉流・井上菊次郎、佐藤友彦)、能・金剛流の泰山府君はごめんなさい、パスしました。なぜなら・・ダッテ・・なので。
その分、たっぷり、展示室を見てきました。能衣装、面など面白かったです。

新都心線で帰ってみたら・・道が暑かったです。

以前見た友枝さんの小原御幸の感想がありました。
2005年7月21日 能楽観世座です。
これを読み返してみると、
そう、友枝さんの建礼門院は高潔な人でした。女が故に生き残ったのではなく、
生き残ってしまった身をもうすでに仏門の世界に身を置き、静かに大原の里に暮らしていたのです。物見遊山にきた後白河院は帰るしかなかった。
それだからこそ、結構、長く建礼門院は生きてしまう。
乾之助さんの建礼門院はウツウツとしながら、六道の罪を感じながら細く長く生きるしかない。
仏門だからゆえに、死を選ぶこともできない哀れな女、後白河院は誘うこともできずに帰るしかなかった・・だったのかも。。












大原御幸
シテ(建礼門院) 近藤乾之助
ツレ(後白河院) 田崎隆三 
   (大納言局) 小倉伸二郎
   (阿部内待) 金井雄資
ワキ(万里小路中納言) 宝生閑
ワキツレ(臣下)森常好
          高井松男
          大日方寛
アイ(臣下の従者) 野村小三郎

笛・一噌仙幸 小鼓・住駒幸英 大鼓・安福建雄
地謡 水上優 小倉健太郎 大友順 野月聡 
    佐野由於 高橋章 大坪喜美雄 朝倉俊樹

後見 三川泉 宝生和英 山内崇生
by ginsuisen | 2008-09-17 11:47 | 感激・舞台
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