大好きな能楽鑑賞から料理まで、日常さまざまの記録
by ginsuisen
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第二回日経能楽鑑賞会 野村家の隠狸 友枝さんの松風  

わすれないうちに書いておかねば・・

昨夜6月25日 6時15分@国立能楽堂 日経能楽鑑賞会へ
(新都市線に乗ってみようと北参道に下りたのはいいが、うっかり路をまちがえて、チケットを待っていた京都からの友人を待たせてしまった・・ごめんね) 

隠狸・・久しぶりの万作・萬斎親子のです。
この二人の隠狸って・・あった?
やっぱり能楽堂の萬斎さん、いいです。
そして、よかったー、ほんとによかった。
おとぼけ太郎冠者の狸の隠しっぷりおかしい。
狸を隠していての、ぷっ、ぷっと・・兎じゃーの「兎」の舞です。
あの良作さんの作られた可愛い狸・・お久しぶりだったです。
それから萬斎さんの「花の袖」・・・わー、美しいと思ったら、
狸を見つけるために後にすかさず回っての応用舞でした。
最後はツレ舞「鵜飼」だそうです。
声のそろい方、あー、親子です。元々萬斎さんの声の出し方は高いのだけど、
それもまた、親子ならでのハーモニーでした。

そして、能「松風」
この能、何年か前に宮島で見たんですよね。
そのときの印象は美しい・・それだけなのですが、
舞台の波の向こうの舞がいまだ脳裏に焼きついています。
今ひとつ話がわからなかったので、もう一度しっかり見たい・・宮島で一緒だった隣の京都友人も同じ気持ちだったとか。

いやはや、こんなにすさまじく、恋慕の能だったとは。
妹ツレの存在もパンフの馬場あき子さんの解説を読んで納得しました。
~「松風」の能で不思議に思われるのは、この松風と村雨という二人の姉妹が一人の男性への恋を共有しながらねたみの勘定がなく、しかも姉は妖艶な狂気を発揮するのに、妹はそれを冷静に見守るだけだ。では見守るだけの村雨はいなくてもよいかというとそうではない。シテと同じ姿をしたシテの分身のような村雨の覚めた心の寂しさがなければこの名曲は成立しないのである。狂おしい情念と、覚めた客観の静かな葛藤が、程よい調和を保って存在するところに、知的な情緒が醸され、物がなしい慰撫が成立しているのだ~

今日の脇は森常さん。
朗々とした声が響きます。
間は石田幸雄さん・・松が松風と村雨の旧跡と知って、脇僧は祈ります。
場所は、須磨・・・源氏が流された須磨明石に通じます。
行平中納言も須磨に流され、美しい汐汲みの姉妹と出会い、愛し合うわけですね。
三年後、都に戻った行平は、程なく亡くなる・・その悲しみにくれて、二人は亡くなる。
「逆縁」と森さんの語りになんども出てきました。
こういうのを逆縁というのでしょうか。

幽霊の二人は、祈りとともに、橋掛かりに現れます。
ツレの大島さん、ぴったり横から見るとこの前のお話通りの斜めの傾きは喜多流ならの美しさ。
対する友枝さんのシテ。教科書どおりでないもっと深い立ち姿です・・さすが。
深い悲しみをすでにかかえての登場に見受けました。

汐を汲もうよ、汐を~
美しい二人の汐汲みが見えるよう。
脇席でしたので、足の運びもよく見えます。ちょっとした動きが、まるで小波が二人の足にからむように見えました。
僧が宿をこい、いったんは断ります。そのきっぱりとした断り方に、行平への愛、頑なな気持ちが伝わります。でも、諸国をめぐる僧と知り招きいれます。
そして、ここ須磨の松風・村雨の霊を祈ったと聞いたとたんに、二人は涙します。
その美しいこと!横から、二人の涙するシオリが見えます。・・~二人ともに愁傷~

そのあと、わくらばの歌もなつかしいというなら・・不審だ、
名を名のられよ・というと「松の苔の下の松風・村雨」と正体を明かします。
そして、シテは行平の形見の狩衣と烏帽子を抱えての思い出語り。
その床几の上での所作なのですが、恋する人への思いがたっぷり。
クセの地謡が気持ちをどんどん高揚させるよう・・

とうとう、物着で、形見の衣を着、烏帽子をつけます。
その間の、笛と大鼓、小鼓の静かだけど、気持ちがドンドン高まっていく様を示し、
もうそれは目が離せませんでした。

あら懐かしやと行平がお召しになっていると松にすがりつく様・・狂いの様なのでしょうが、突然のすがり方にすさまじささえ、感じるほど。そこまで恋慕の思いがあったのでしょう。
胸ふさがり涙を誘います。冷静に「あれは松ですよ」というツレ。
松は行平なのか、松なのは知っていても、すがりたい思い~
亡くなってしまった愛する人への想い。形見の品を見るたびにとつのる・・激しい思い。
それが狂い・妖艶と馬場さんが称した通りの様。
なんという哀しさ。待つとしきかば~の歌が深い哀しさを誘います。

中の舞・破の舞と・・それはもう、えもいわれぬ美しいものでございました。
松に抱きつくほどにググッと迫り、そのあと、松の周りをぐるりと回ります。
このとき、松の置物が少しぐらりと動きました。
ある意味、回り込みすぎたのでしょうが、熱情がそれだけ伝わったように思えました。
そして、友枝さんの舞台を見るたびに感じる緊迫感は、見所一体となって、
囃子方が幕の中の入るまで続き、シーンでした。そのあとやっとの拍手でした。
その心地よさ。
シテとツレの均衡、シテの心の動きのような緊張感、今も、思い出すとドキドキします。

一日目の野村家&友枝さんの会・・大ご馳走様でした。

二日目は萬家&浅見さん・・見比べてみたいけれど・・ご馳走は食べすぎにご用心かとやめました。

やはり能楽堂の空間はすばらしいです。想像力が自在に広がる空間です。

小さな汐汲み車も・・かわいらしいママゴトのようですが、それで充分。

汐の波、後に残った松風ばかり~も感じられました。

番組)
隠狸 野村万作 野村萬斎

能 松風 
シテ 友枝昭世 ツレ 大島輝久 脇 森常好
アイ 石田幸雄
大鼓 亀井忠雄 小鼓 成田達志 笛 松田弘之

地謡 金子敬一郎 友枝雄人 狩野了一 内田成信
    長島 茂   出雲康雅 粟谷能夫 粟谷明生

本日の囃子・・ベストメンバーこの上なし。松田さんの物語のような笛が本当にすばらしく、小鼓、大鼓の掛け声もぴったりでした。
地謡もすばらしかったー。シテの気持ちを高め、静め、波のように揺り動かしていました。

ちょこっと余分ごと)
お菓子や料理の松風
片面だけに芥子の実をつけて索漠感を出します。

ところで、行平は流されたのではなく、転任みたいな形ではないかといいます。
というのは、当時の流離は、もう都へ戻れないのです。
だから、光源氏も流離ではなく、自ら須磨明石に行っているので、都へ帰ることができたのだとか。紫式部はそこまで考えていたようです。

松風で検索したら、興味深いものがありました。
一つはこれ
もう一つは、粟谷家の松風レポートです。
松風の恋慕と狂乱
松風のシテツレを演じて・・私が見た宮島のときの演能レポートでした。
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by ginsuisen | 2008-06-26 13:48 | 感激・舞台
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